別居後一度も面会交流ができなかったにもかかわらず、面会交流が実現されることとなり、併せて財産分与請求の金額を約150万円減額させることに成功した事例
状況
妻が子どもを連れて家を出ていき、それ以来連絡がつきません。子どもが元気にしているか心配ですし、仮に妻と別れるにしても、子どもには定期的に会いたいと思っています。
このような状況から、この方(夫)は「親権をとりたい、それが無理だとしても定期的に子どもと会う機会を設けてほしい」という思いで、ご相談に来られました。
活動
親権取得の方針で争っていましたが、現に相手方がお子様を継続的に監護養育しているということもあり、調査官より、現状を変えてまで夫が親権を持つべき特段の事情がないとの調査結果が下されました。しかし、同調査書において、「面会交流の重要性」も併せて言及されていたことから、本件においても同様にきちんと面会交流の機会を設けるべきとの流れになり、最終的に、クライアントのご要望通り、お子様との面会交流が実現するに至りました。他方、財産分与として750万円を請求されていましたが、当職が交渉を重ねたところ、およそ150万円もの減額に成功いたしました。
ポイント
本件のように妻が子どもを連れて家を出ていき、すでに監護養育しているという状況にある場合、夫が親権を持つことは非常に難しいとされています。もっとも、その場合であっても、妻が夫の面会交流の機会を否定し続けることは、最終的に親権の帰属を判断するにあたって不利になりかねないとも言われています。
当事務所の弁護士が、親権をめぐるそのような事情にも通暁していたため、それを活かした冷静な判断をした結果、ご要望通り面会交流を実現させることに成功しました。さらに、財産分与についても減額させることができたという点において、大きな成功を収めることができたと思います。