財産分与、慰謝料の金額を大幅に減額させることに成功した事例
状況
不貞行為やDV等が原因で妻から離婚したいと言われており、さらにはそれに併せて養育費のほか、慰謝料及び財産分与として合計700万円もの金銭を求められています。
このような状況から、この方(夫)は「離婚自体に異議はないが、少しでも金銭的負担を減らしたい」という思いで、ご相談に来られました。
活動
相手方は子どもの大学進学を見越して、22歳までの養育費支払いを求めていました。もっとも、そもそも夫婦双方が大学に進学していないこと、および子どもを大学に行かせることについて夫婦間で何ら話し合いをしていないことから、養育費は20歳まで支払うことをもって十分であると判断し、交渉を続けたところ、その旨の合意を取り付けることに成功いたしました。他方、財産分与と慰謝料につき、相手方の主張が法的根拠に欠けており、立証も不十分であること等を訴えた結果、最終的に、当初請求されていた額の5分の1にまで減額させることができました。
ポイント
養育費をいつまで支払うかにつき法律上明確な定めがないため、養育費の額と併せて、よく争点となります。実務上、20歳までと定められる傾向にありますが、例えば両親ともに大学に進学しており、子も同様に大学に進学することが強く見込まれる場合などは、稀に22歳までとされることもあります。しかしながら、本件では相手方の主張を退け、支払いの終期を20歳までとして合意を取り付けたこと、さらには慰謝料・財産分与についても大幅な減額を認めさせることができたという点で、大きな成功を収めることができたと思います。