自宅の処分方針について争いがあったものの、最終的に自宅を取得することに成功した事例

                   

状況

離婚自体は双方合意していますが、自宅を処分するか否かという点で折り合いがつきません。夫は売却するつもりですでに各種手続を進めているようですが、子どもが引越しを嫌がっている以上、私としても売却せずそのまま住み続けたいと思っています。

このような状況から、この方(妻)は「このまま自宅を取得したい」という思いで、ご相談に来られました。

                   

活動

本件において、まだ住宅ローンの返済が残っていたため、仮にクライアントが自宅を取得したとしても、返済が滞れば競売によって売却されかねないという懸念がありました。そこで、まずクライアントの両親から資金援助を得ることによって返済金の一部を捻出し、残りの約400万円を夫に一括で支払わることによって、ローンを完済させました。そのうえで、妻が自宅を取得することについての合意を取り付け、解決に至りました。

                   

ポイント

離婚に付随して、自宅の帰属もよく争点となります。とくに、「自らが自宅を取得したいが、ローンは相手方に返済してほしい」という旨のご要望を承ることが多いです。もちろん、相手方の承諾さえあればそのような解決も十分ありうるのですが、この場合、相手方自身はもうそこに住んでいない以上、滞納によって被るリスクは小さく、それゆえローンの返済を確実にしてくれるという保証はありません。そこで、自宅を取得し、かつ安心して住み続けるためには、先にローンを完済させてしまうことが最重要となります。本件では、クライアントの両親の援助もありつつ、完済したうえで自宅を取得できたという点において、大きな成功を収めることができたと思います。

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