相手方に住宅ローン全てと(養育費とは別に)学費等を9割の割合で負担させた上で、自宅マンションと預貯金1000万円を取得することに成功した事例
預貯金性格の不一致子あり不動産離婚を求められた女性公務員養育費退職金
状況
現在、夫から離婚を求められています。すでに別居期間が2年程に及んでいるため、離婚自体は避けられないかもしれませんが、その際にはできる限りの財産をもらい、また養育費・学費は今までどおりの額をきちんと受け取りたいと思っています。
このような状況から、この方(妻)は「離婚するにしても、できる限りの好条件を取り付けたい」という思いで、ご相談に来られました。
活動
相手方から離婚調停を申し立てられましたが、その際、相手方は「自宅を譲る代わりに住宅ローンも負担してもらう、退職金は渡さない、養育費は相場通りしか支払わない」という主張をされていました。しかし、こちらとしても、その程度の条件では離婚に応じないとの徹底抗戦の姿勢を示しつつ、他方で相手方の様子をうかがいながら慎重に交渉を進めていきました。
その結果、住宅ローンを相手方の負担としたうえでクライアントが自宅を取得すること、相場通りの養育費に加えて学費等の9割を支払うこと、さらにはクライアントに預貯金1000万円(退職金を含む)を支払うことにつき、合意を取り付けることができました。
ポイント
夫に離婚を求められた場合、「離婚に応じる」ということを切り札に、相手方が早期の離婚と引き換えに負担してもよいと考えるギリギリのラインを狙って慎重に交渉を進めることが必要であり、それによってさらに有利な条件を取り付けることが可能となります。本件においても、安易に離婚に応じるのではなく慎重に条件交渉を進めていったところ、この上ない好条件を取り付けることに成功しました