離婚成立後の面会交流が十分に行われず、慰謝料請求の裁判を行った結果、継続的に面会交流を行う約束を取り付けるのに成功した事例
男性子あり面会交流その他の請求専門職その他の原因
状況
妻とはすでに調停によって離婚が成立していますが、その際定められた面会交流の取り決めを妻が守ってくれず、現状、子どもと十分に会うことができていません。他方、調停では、電話による面会交流はいつでもできるという約束であったのに、これについても全くできていない状況です。
このような状況から、この方(夫)は「調停時の約束通り、面会交流の機会をきちんと設けてほしい」という思いで、ご相談に来られました。
活動
当事務所の弁護士は、調停で取り決められた面会交流の権利が妨害されていることを理由に、相手方に対して慰謝料請求訴訟を提起しましたが、一審はこちら側の全面的な敗訴となりました。しかし、控訴審では裁判官からの積極的な働きかけもあり、訴訟継続中に何度か面会交流が実施されるに至りました。そして最終的には、面会交流の方法について取り決めを行う形で和解が成立しました。
ポイント
たとえ調停で面会交流について取り決めをし、その旨の条項をいれたとしても、その強制力が乏しいため、なかなかそれが実現されないというケースをよく耳にします。しかし、本件では慰謝料請求訴訟を提起するという切り口によって面会交流を再開させたという点において、大きな成果を上げることができたと思います。